検査案内2023
46/176

ありなしなるべく1か月以内に140200■空腹時血糖値および 75g OGTTによる判定区分空腹時血糖値(静脈血漿値)■75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)検査手順 1)朝まで10時間以上絶食の後、空腹のままで来院させる。この検査は午前9時頃に開始することが望ましい。 2)空腹のまま採血注1)し、血糖値を測定する。 3)次にブドウ糖(無水ブドウ糖75gを水に溶かしたもの、またはでんぷん分解産物の相当量-たとえばトレーランG)を飲用させる。 4)ブドウ糖負荷後、30分注1),注2)、1時間注2)と2時間に採血し血糖値を測定する。 5)空腹時血糖値と75g OGTTによる判定区分に従い、糖尿病型・正常型・境界型のいずれかに判定する。●検査終了まで喫煙・運動は控える。また、本試験は上部消化管造影X線検査や内視鏡検査後には行わない。●小児のOGTTについては、「小児・思春期糖尿病コンセンサスガイドライン」日本糖尿病学会・日本小児内分泌学会編・著,南江堂2015,P.61を参照。 注1)75g OGTT前後のインスリン反応を測定する場合には、負荷前および負荷後30分にインスリン測定用のサンプルを採血する。 注2)75g OGTTで、30分、1時間の血糖値は糖尿病の診断に必ずしも必要ないが、糖尿病ハイリスク群を見出すために役立つ。血糖値とHbA1cともに糖尿病型・糖尿病の典型的症状・確実な糖尿病網膜症 のいずれか糖尿病血糖値のみ糖尿病型HbA1cのみ糖尿病型糖尿病糖尿病の疑い日本糖尿病学会 編・著:糖尿病治療ガイド2016-2017,P.21,文光堂,2016血糖値のみ糖尿病型いずれも糖尿病型でない血糖値とHbA1cともに糖尿病型HbA1cのみ糖尿病型血糖値のみ糖尿病型糖尿病HbA1cのみ糖尿病型いずれも糖尿病型でない糖尿病の疑い再検査3~6ヵ月以内に血糖値・HbA1cを再検査㎎/dL再検査(血糖検査は必須)●血糖値(空腹時≧126mg/dL、OGTT2時間≧200mg/dL、随時≧200mg/dLのいずれか)●HbA1c ≧ 6.5%血糖値とHbA1cともに糖尿病型注)糖尿病が疑われる場合は、血糖値と同時にHbA1cを測定する。同日に血糖値とHbA1cが糖尿病型を示した場合には、初回検査だけで糖尿病と診断する注1) IFG(空腹時血糖異常)は空腹時血糖値110〜125mg/dLで、2時間値を測定した場合には140mg/dL未満の群を示す(WHO)、ただしADA(米国糖尿病学会)では空腹時血糖値100〜125mg/dLとして、空腹時血糖値のみで判定している。注2) 空腹時血糖値100〜109mg/dLは正常域ではあるが、「正常高値」とする。この集団は糖尿病への移行やOGTT時の耐糖能障害の程度からみて多様な集団であるため、OGTTを行うことが勧められる。注3) IGT(耐糖能異常)はWHOの糖尿病診断基準に取り入れられた分類で、空腹時血糖値126mg/dL未満、75gOGTT2時間値140〜199mg/dLの群を示す。日本糖尿病学会 編・著:糖尿病治療ガイド2016-2017,P.23,文光堂,2016糖尿病型㎎/dL12611010019(IFG)注1)(IFG・IGT)(正常高値)注2)正常型負荷後2時間血糖値(静脈血漿値)境界型(IGT)注3)初回検査注)糖尿病型生化学検査糖尿病の臨床診断のフローチャート

元のページ  ../index.html#46

このブックを見る