検査案内2023
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血清抗体価発疹出現ウイルス侵入 ウイルス抗体は感染の直後に高く、以後下降するパターンを示しますが、単一の血清の抗体価の高低だけで近い過去に感染があったかどうかの判定は出来ない場合が多いといえます。 急性期(発病後早期)と回復期(発病後14〜21日)のペア血清の抗体価が4倍以上上昇した場合有意と判断しそのウイルスの感染を推定します。ただし、治療にγグロブリンを投与した場合の抗体価の上昇は、必ずしも有意とは考えられません。麻疹(はしか)風疹ムンプス(流行性耳下腺炎)水痘(水ぼうそう)EIA(lgM)(lgG)EIA(lgG)日本脳炎インフルエンザ※1:日本環境感染学会「医療関係者のためのワクチンガイドライン第3版」(2020)より引用※2:庵原俊昭:ワクチンと免疫.小児保健研究69(6):830-832、2010自然感染NT、EIA(lgM)(lgG)HI、EIA(lgM)(lgG)NT、EIA(lgM)(lgG)HIHI既往の有無PA、NT、EIA(lgG)HI、EIA(lgG)NT、EIA(lgG)HIHIワクチン効果判定(基準を満たす抗体価)EIA(lgG):16.0以上PA:256倍以上NT:8倍以上HI:32倍以上EIA(lgG):8.0以上EIA(lgG):陽性4.0以上EIA(lgG):4.0以上IAHA:4倍以上NT:4倍以上HI:10倍以上HI:40倍以上参考文献※1※1※1※1※2※2lgM (EIA)HICF123123週月年発病後期間lgG(EIA)12387◎目的別検査法選択のめやす 検査法の特徴により目的に合った検査の選択が必要です。自然感染では感染初期に応答するlgM抗体の検出やペア血清による抗体上昇をみることが有用です。 また、既往の有無やワクチンの効果判定にはEIAによるlgG抗体の検査が有用です。抗体価の解釈とペア血清検査の意義

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